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12
2024
EXHIBITION
INFO
ライゾマティクス_マルティプレックス rhizomatiks_multiplex【会期延長】
東京都現代美術館
2021.3.20 - 2021.6.22
2021年に設立15周年を迎える rhizomatiks(ライゾマティクス)の個展を開催する。
ライゾマティクス(以下、ライゾマと表記)は、設立以来、常に人とテクノロジーの関係を探求している。世界的に活躍するアーティストであるビョーク、スクエアプッシャー、Perfume、狂言師・野村萬斎や研究者らとのコラボレーションに加え、多様な視覚化や問題提起型のプロジェクトを通して、技術と表現の新しい可能性を追求してきた。斬新なインパクトを持つその時間/空間的表現は、国際的に高い評価を得ている。
本展は、ライゾマの美術館における初の大規模個展となる。オンライン上にもハイブリッドに展開する新作やアーカイブを通して、絶え間なく変化する世界と同期する彼らの卓越した試みを複合的 (=multiplex)に呈示する。
BitCoinの自動取引を行うソフトを開発し、取引の様子を可視化・可聴化したインスタレーション
Daito Manabe + Yusuke Tomoto + 2bit《chains》2016年
Exhibition view: "GLOBALE: New Sensorium - Exiting from Failures of Modernization"
Courtesy of ZKM | Karlsruhe
Photo by Tobias Wootton and Jonas Zilius
[参考図版]
坂本龍一と真鍋大度が初めて協働した作品。鑑賞者が指定した波長の電磁波を可視化・可聴化した
坂本龍一 + 真鍋大度《センシング・ストリームズ-不可視、不可聴》2014年
札幌国際芸術祭2014での展示風景
撮影:木奥惠三
提供:札幌国際芸術祭実行委員会
[参考図版]
狂言師・野村 萬斎と真鍋大度による「三番叟」。野村 萬斎の動きを3Dスキャン、モーションキャプチャ、機械学習技術でデータ収集し、高次元のデータを 2次元、3次元に低次元化してリアルタイムで映像に変換した
野村萬斎×真鍋大度《FORM》2017年1月2日〜3日
東京国際フォーラム
©Hiroyuki Takahashi/NEP
[参考図版]
ライゾマによる表現活動は、いわゆる「メディアアート」の領域を超えて、データの視覚デザインなどの研 究開発的要素や、建築、デザイン、広告やエンターテイメントなどのビジネスに及び、社会に影響を与える力を持っている。
彼らはアイデア、ハード/ソフト開発からオペレーションに至るまでチームが一貫して取り組むフルスタック集団であり、アーティスト、プログラマーや研究者をメンバーに含んでいる。変化しやすい複雑で曖昧な現代において、私たちの身体はバーチャルとリアルの間で揺れ動いている。そして、大量情報化社会の中で見えないものをどのように把握し理解するか、リアルな接点を探している。
構造物の中を走るボールの位置情報を用いて LEDを点滅させ、空中に立体映像を作り出すインスタレーション。2011年アルスエレクトロニカ準グランプリ受賞
Daito Manabe + Motoi Ishibashi《particles》2011年
Courtesy of Yamaguchi Center for Arts and Media [YCAM]
Photo: Ryuichi Maruo (YCAM)
[参考図版]
Perfumeの活動の中で作られた映像、音声、振付、歌詞のデータを解析し新たな視点から 再構築したコンセプトライブ。2020年に映画化、 劇場公開された
Perfume《Reframe 2019》2019年
撮影:上山陽介
[参考図版]
ELEVENPLAY×カイル・マクドナルドとの共作。AI、機械学習を通じて
身体と運動を捉え直す先鋭的なダンスパフォーマンス作品
Rhizomatiks Research×ELEVENPLAY×Kyle McDonald《discrete figures Special Edition》2019年10月6日
札幌文化芸術劇場 hitaru
主催:札幌文化芸術劇場 hitaru (札幌市芸術文化財団)・ライゾマティクス
©kenzo kosuge
[参考図版]
ライゾマは、これらの状況に対してさまざまな角度からアプローチしてきた。例えば、多様な国際的パフォーマーとのコラボレーションでは、テクノロジーとフュージョンする新しい身体のヴィジョンを創出し、 「リサーチ」として行った脳科学者や天文学者など科学者・研究者とのコラボでは、データの可視化によって見えないものへのリーチを可能にしている。
MR(複合現実)技術とモビリティ技術を駆使し、リアル タイムのダンサーとバーチャルなデータ上のダンサーがシームレスに移り変わり、リアルとバーチャルの境界を鑑賞者が認識できなくなる体験型ダンス作品
Rhizomatiks Research × ELEVENPLAY《border》2015年
photo by Muryo Homma
[参考図版]
太田雄貴選手(当時。現・日本フェンシング協会会長)、 Dentsu Lab Tokyo と協働し、ライゾマティクスが開発した AR 技術、機械学習技術を用いてフェンシングの剣先の軌跡を可視化するプロジェクト
「Fencing Visualized Project」2013年~
H.I.H. Prince Takamado Trophy JAL Presents Fencing World Cup 2019
ライゾマティクス_マルティプレックス展
[参考図版]
架空のMR(複合現実)グラスを用いて街中から広告を排除するというコンセプトのもと制作した真鍋大度監督の MV。 2020 年アルスエレクトロニカ佳作入賞
Squarepusher 《Terminal Slam》2020年
[参考図版]
本展では、美術館における初の大規模個展として、彼らが展開してきた領域横断的なクリエイションを展望するとともに、「現在」とクリティカルにシンクロする新作プロジェクトが展示される。
デジタルなネットワーク社会の中にあって、新しい人間性(ヒューマニティ)の可能性と、未知の視覚ヴィジョンを追求するライゾマの魅力を伝える展覧会となる。
《Social Distancing Communication Platform》プロトタイプ画面 。オンラインコミュニケーションのウェブプラットフォームを開発し、視聴者を招いて実施した実証実験風景
ライゾマティクス「Staying TOKYO」2020年
Online event by Rhizomatiks
[参考図版]
京都大学 / ATR の神谷之康研究室が開発したブレインデコーディング技術を用いて音楽を聴いた際に頭の中に 浮かんだイメージを予測し、映像に変換したパフォーマンス、インスタレーション作品
Daito Manabe + Kamitani Lab《dissonant imaginary》2019年
Performance view at MUTEK.JP 2019
[参考図版]
日本精工株式会社 (NSK) のボールねじと紐を使い、通常 3DCG映像で行われる視覚表現を実空間上に作り出した
ライゾマティクス《Oscillation》2016年
Photo by Muryo Homma
[参考図版]
ポスト・コロナの社会において、世界がオンライン化を求められ、人間としてのコミュニケーションのあり方についての新しい可能性が問われている。その渦中にあって、多くのプロジェクトや技術提案を実践しているライゾマが、2021年春、変化し続ける世界における「新しいアーティストの役割」を見せる試みだ。
真鍋大度とQosmoの徳井直生がオーガナイズする、音楽とテクノロジーの未来を実践を通して考えるイベント「2045」で、「LIFE PAINT」を用いたライブインスタレーションを開催
ライゾマティクス「2045×LIFE PAINT Supported by VOLVO CAR JAPAN」2016年
Photo by Muryo Homma
[参考図版]
ワシントン D.C. で開催された「Lucid Motion」展にて、身体表現を多面的に 捉えたインスタレーション
ライゾマティクス
「Lucid Motion by Daito Manabe ×Rhizomatiks Research」2019年
[参考図版]
【information】
展覧会名:ライゾマティクス_マルティプレックス rhizomatiks_multiplex
会期:2021年3月20日(土)-6月22日(火)【会期延長】
6月1日(火)から完全予約制で展示再開・
休館日:月曜日(5月3日は開館)、5月6日 再開後から、6月22日まで休館日なし
開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
観覧料:一般 1,500円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 900円 / 中高生 500円 / 小学生以下無料
※予約優先チケットあり
会場:東京都現代美術館 企画展示室 地下 2F
URL:https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/rhizomatiks/
同時開催:企画展「マーク・マンダース ―マーク・マンダースの不在」、コレクション展「MOT コレクション コレクションを巻き戻す」
「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展」