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12
2024
EXHIBITION
INFO
《米谷健+ジュリア展》
だから私は救われたい【会期延長】
角川武蔵野ミュージアム
2020.11.06 - 2021.5.31
撮影:Josh Pobenstone
©Ken + Julia Yonetani
Courtesy of the Artists and Mizuma Art Gallery
2020年11月6日(金)、グランドオープンした「ところざわサクラタウン」内、「角川武蔵野ミュージアム」にて、国際的に活躍してきた日本人とオーストラリア人によるアーティストユニット・米谷健+ジュリアの日本における初の大規模個展「米谷 健+ジュリア展 だから私は救われたい」が開催中。
©️角川武蔵野ミュージアム
彼らの代表作が、まとまった形で見られる展覧会は日本初。 その中でも、《最後の晩餐》(2014年)と《大蜘蛛伝説》(2018年)は国内初公開になる。
最後の晩餐
2014
塩
H72×W900×D122cm
撮影:Catherine Brossais / Photo courtesy:Abbaye de Maubuisson
©Ken + Julia Yonetani
Courtesy of the Artists and Mizuma Art Gallery
最後の晩餐 (部分)
2014
塩
H72×W900×D122cm
撮影:Adrian Koh
©Ken + Julia Yonetani
Courtesy of the Artists and Mizuma Art Gallery
全長約9mに及ぶテーブルに豪華に並べられたワイン、食べ物、食器など西洋の晩餐会を彷彿とさせる巨大インスタレーション作品。実は全て「塩」でつくられた本作はオーストラリアでの大規模農業における過度な灌漑によりおきた塩害をテーマにしている。
環境破壊に加え、食の安全性への疑念と不安をもとに制作されている。
彼らは、作品のテーマとして、社会問題、特に環境問題を扱ってきた。代表作の一つ《クリスタルパレス: 万原子力発電国産業製作品大博覧会》(2012年-)は、ウランガラスを素材とし、妖しく発光する作品だ。しかし、美しさの一方で、その素材が原発と深い関わりを持つものだと気づいたときに、その美しさは全く違った印象を与える。
原爆、原発事故を経験した日本において、この作品と向き合うことは特別な意味を持つこととなるだろう。
クリスタルパレス:
万原子力発電国産業製作品大博覧会
2012-
ウランガラス、シャンデリアフレーム、ブラックライト
サイズ可変
撮影:米谷ジュリア
©Ken + Julia Yonetani
Courtesy of the Artists and Mizuma Art Gallery
Dysbiotica-Pregnant woman
2020
磁器土、FRP
H97×W47×D47cm
撮影:米谷ジュリア
©Ken + Julia Yonetani
Courtesy of the Artists and Mizuma Art Gallery
そして、このコロナ禍を予見したかのような2020年の新作《Dysbiotica》は、私たちの世界が、微生物の秩序の上に成り立っていることをモチーフにしており、そのバランスを壊す主体としての人間に問いをつきつけるものだと言える。ウイルスの蔓延によって、私たちは世界のバランスが崩壊したように感じているかもしれませんが、果たしてそうなのだろうか?
アフターコロナの世界における人間の進むべき方向が見えてくるかもしれない。
「角川武蔵野ミュージアム」について
美術・博物・図書をまぜまぜにする、前人未到のプロジェクト。イマジネーションを連想させながら、リアルとバーチャルを行き来する複合文化ミュージアム。運営の柱となるのは、館長である編集工学者の松岡正剛氏、博物学者の荒俣宏氏、芸術学・美術教育の研究者である神野真吾氏、建築家の隈研吾氏。
【information】
展覧会名:《米谷健+ジュリア展》 だから私は救われたい
会期:2020年11月6日(金)-2021年3月7日(日)
会場:角川武蔵野ミュージアム 4F エディット アンド アートギャラリー
開館時間:午前10時00分〜午後18時00分(金・土 午前10時00分〜午後21時00分)(入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎月第1・第3・第5火曜日(祝日の場合は開館・翌日閉館)
観覧料:KCM スタンダードチケット / 一般(大学生以上)1,200 円 中高生1,000 円 小学生800円
URL : https://kadcul.com/event/26