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12
2024
EXHIBITION
INFO
ドレス・コード? —— 着る人たちのゲーム
東京オペラシティ アートギャラリー
2020.7.04 - 2020.8.30
服を着るという行為は、私たちが社会生活を送るうえで欠かせない文化的な営みのひとつだ。
また、ファッションは 「着る」だけでなく「視る/視られる」ものでもある。
特定の文化や社会、グループで通用するコードがあり、そこから駆け引きあるいはゲームにも似た自己と他者とのコミュニケーションが生まれている。インターネットとSNS の普及によって、誰もが自らの装いを自由に発信できるようになった現在、私たちとファッションのかかわり方もまた新しい局面を迎えている。
京都服飾文化研究財団(KCI)が収蔵する衣装コレクションを中心に、ファッションとアートのほか、映画やマンガなどに描かれた衣装も視野に入れながら、300点を超える作品で構成し、現代社会における新たな〈ドレス・ コード〉、私たちの装いの実ゲーム践を、13のキーワードで見つめ直す。
2019年の京都国立近代美術館、熊本市現代美術館の開催を経て、いよいよ東京での開催となる。
東京展ではアートギャラリーの全展示室(3、4階)が使用され、東京展独自の展示空間を作り出している。
また、東京展で初出品する作品も観覧する事ができる。
Anrealage(森永邦彦) 2011年秋冬
©ANREALAGE CO., LTD
都築響一《ニッポンの洋服》より 《異色肌》2017年
撮影:ラマスキー © ラマスキー
ファッションを通じて人や社会の関係性を問いかける展覧会
ファッションは、単に流行の服やスタイルを意味するだけではない。ある時代や地域、文化や慣習と結びついた服装全般を含めることができる。
そこには、暗黙の〈ドレス・コード〉ともいえるさまざまな形の規範やルールが存在し、しばしば人々の行動や思考にも影響を与えている。そうした服装のコードをめぐって繰り広げられる私たちの装いの実践、着る人とそれを視る人との関係性、さらには衣服を通じた私たちと社会とのつながりについて問い直していく。
Rogers Peet Company スーツ 1900年代
京都服飾文化研究財団所蔵 畠山崇撮影
Vetements(デムナ・ヴァザリア)デイ・アンサン
ブル「Miss No. 5」 2017年秋冬
京都服飾文化研究財団所蔵 畠山崇撮影
beautiful people(熊切秀典)トレンチ・コート
2017年秋冬
©beautiful people
ファッションのさまざまな実例を紹介
学校や職場で制服やスーツを着る、これはわかりやすい服装のコードだ。
一方で、〈ドレス・コード〉は時に破られたり、置き換えられたり、 別のコードが生まれることもある。トレンチ・コートやデニムはかつて軍服や労働着だったが、今ではそのコードは失われ、おしゃれの アイテムのひとつとなっている。自己表現からあえてコードを逸脱した個性的なファッションに身を包む人もいる。
男性のスーツや制服から、 シャネル・スーツなどの普遍性を備えたスタイルやアイテム、グッチやルイ・ヴィトン、コム デ ギャルソン、ヴェトモンといった人気ブランドが 手掛ける最新のスタイルまで、ファッションに見られるさまざまな装いの実例が紹介される。
石内都《Frida Love and Pain #50》
2012/2016年 株式会社 資生堂蔵
©Ishiuchi Miyako
ハンス・エイケルブーム
《フォト・ノート 1992–2019》
1992–2019年 ©Hans Eijkelboom
都築響一《ニッポンの洋服》より
《鶴と亀》 写真提供:小林兄弟
2013–2019年 © 鶴と亀
着ることの(不)自由さを伝える現代美術作品を多数展示
私たちは、衣服を通じて自分の嗜好や属性を表明することもあれば、コスプレのように別の人格を演じることもできる。着ることは 「何者か」になる行為といえるだろう。たとえば森村泰昌が扮する人物において衣服は重要な役割を担っている。 ハンス・エイケルブームによる大量のストリート・スナップはファッションにおける他者へ/からの眼差しを、石内都が撮る古着の写真は着用者の人格や記憶を、それぞれ浮き彫りにする。
さらに現代美術作家による多彩な表現の実践を取り上げ、着ることの意味を深く掘り下げていく。
チェルフィッチュ《The Fiction Over the Curtains》2017–2018年 precog 蔵
プロダクションショット 撮影:加藤甫 © chelfitsch, courtesy of precog
キャラクターと服装のかかわりを演劇や映画、マンガを通して考察
服はファッションのみならず、さまざまな分野と広くかかわりあいを持っている。
文学や演劇、映画、マンガなどでは、服が登 場人物(キャラクター)の性格や行動、感情を表す要素となるなど、物語を進める重要な役割を演じる。そのことは決してフィクション(虚構)の世界にとどまらず、ヴァーチャル(仮想世界)が日常化した現代においても、リアリティを強く感じさせる。
映画ポスターの展示のほか、演劇カンパニーのマームとジプシー、チェルフィッチュによるインスタレーションなどを通して、服 とキャラクターについて考えていく。
また、KCI が収蔵する18世紀の衣装を題材に、18 世紀フランス革命の死刑執行人サンソン家を描いた坂本眞一氏のマンガ『イ ノサン』『イノサン Rouge』とのコラボレーションを行う。
フランス革命期の衣装と登場人物を通じて、現実と非現実が交差する特別な空間を創造する。
COMME des GARÇONS(川久保玲)2018年春夏
東京展のみの展開
本展は2019年8月の京都国立近代美術館、12月の熊本市現代美術館を経て、いよいよ東京での開催となる。東京オペラシティアートギャラリーのすべての展示室(3階、4階)を使用し、大規模な展示空間を作り上げる。
東京展ではノワール ケイ ニノミヤ(2020年春夏)やコム デ ギャルソン(2016-17年秋冬)の衣装作品が初出品となる予定だ。また、 森村泰昌、青山悟、ハンス・エイケルブーム、マームとジプシーなどの作品も、東京展独自の展示方法を予定している。
【information】
展覧会名:ドレス・コード? —— 着る人たちのゲーム
会期:2020年7月4日[土]─ 8月30日[日]
会場: 東京オペラシティ アートギャラリー
開館時間: 11:00 ─19:00 (最終入場は18:30まで)
*事前予約制
休館日: 月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、8月2日[日]全館休館日
入場料: 一般1,200(1,000)円/大・高生800(600)円/ 中学生以下無料
* 同時開催「project N 79 糸川ゆりえ」の入場料を含みます。
*( )内は各種割引料金。但し団体でのご入場は当面の間お断りし、団体割引は適用され ません。
* 障害者手帳をお持ちの方および付添1名は無料。
* 割引の併用および入場料の払い戻しはできません。
URL:http://www.operacity.jp/ag/
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