OUR ART IN
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  • 兵庫県立美術館開館20周年記念
    李禹煥

  • 兵庫県立美術館

  • 2022.12.13 - 2023.2.12

自己は有限でも外部との関係で無限があらわれる。
表現は無限の次元の開示である。

――李禹煥

《線より》
1977年
岩絵具、膠/カンヴァス
182×227 cm
東京国立近代美術館

国際的にも大きな注目を集めてきた「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン、1936 年生)の待望の日本での大規模な回顧展を開催する。
東洋と西洋のさまざまな思想や文学を貪欲に吸収した李は、1960 年代から現代美術に関心を深め、60 年代後半に入って本格的に制作を開始した。視覚の不確かさを乗り越えようとした李は、自然や人工の素材を節制の姿勢で組み合わせ提示する「もの派」と呼ばれる動向を牽引した。また、すべては相互関係のもとにあるという世界観を、視覚芸術だけでなく、著述においても展開した。

《関係項》
1968/2019年
石、鉄、ガラス 
石:高さ約80cm、鉄板:1.6×240×200cm
ガラス板:1.5×240×200cm
森美術館、東京
Photo by Kei Miyajima

《関係項―棲処(B)》
2017年

作家蔵
展示風景:「ル・コルビュジエの中の李禹煥 記憶の彼方に」展、ラ・トゥーレット修道院、エヴー、フランス、2017年9月20日-12月20日
©Foundation Le Corbusier, Photo by Jean-Philippe Simard

李の作品は、芸術をイメージや主題、意味の世界から解放し、ものともの、ものと人との関係を問いかける。それは、世界のすべてが共時的に存在し、相互に関連しあっていることの証なのだ。奇しくも私たちは、新型コロナウィルスの脅威に晒され、人間中心主義の世界観に変更を迫られている。李の思想と実践は、未曾有の危機を脱するための啓示に満ちた導きでもある。

《風景Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ》
1968/2015年
スプレーペイント/カンヴァス
各218.2×291cm
個人蔵(群馬県立近代美術館寄託)
展示風景:「李禹煥 時を住まう」ポンピドゥー・センター=メス、メス、
フランス、2019年2月27日-9月30日
©ADAGP, Paris, 2022. ©Centre Pompidou-Metz / Photo Origins Studio

本展では、「もの派」にいたる前の視覚の問題を問う初期作品から、彫刻の概念を変えた〈関係項〉シリーズ、そして、静謐なリズムを奏でる精神性の高い絵画など、代表作が一堂に会す。また、李の創造の軌跡をたどる過去の作品とともに、新たな境地を示す新作も出品される。

李禹煥、フランス、アングレームでの《関係項-星の影》設置作業、2021年
Photo©Lee Ufan

【information】
展覧会名:兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥
会場:兵庫県立美術館
住所:〒651-0073兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
会期:2022年12月13日(火)~2023年2月12日(日)
開館時間:10:00-18:00 ※入場は閉館の 30 分前まで
休館日:月曜日、年末年始[12月31日(土)-1月2日(月)]
※ただし1月9日(月)は開館、1月10日(火)は休館
料金:一般 :1,600円 (当日)、1,400円(前売)
大学生 :1,200円(当日) 、1,000円(前売)
高校生以下:無料
70歳以上:800円
障がいのある方 一般 :400円
障がいのある方 大学生:300円

※障がいのある方1名につき、介護の方1名無料
※コレクション展は別途観覧料が必要
※前売販売期間12月12日(月)まで
URL:https://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_2212/index.html

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