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  • 国立新美術館開館15周年記念 李禹煥

  • 国立新美術館

  • 2022.8.10 - 2022.11.07

自己は有限でも
外部との関係で無限があらわれる。
表現は無限の次元の開示である。
―李禹煥―

《関係項》 1968/2019年 石、鉄、ガラス 
石:約80 × 60 × 80 cm、
鉄:240 × 200 × 1.6 cm、ガラス:240 × 200 × 1.5 cm
森美術館、東京 Photo: Kei Miyajima

《関係項―棲処(B)》 2017年 石 作家蔵
展示風景:「ル・コルビュジエの中の李禹煥 記憶の彼方に」展、
ラ・トゥーレット修道院、エヴー、フランス、2017年
© Foundation Le Corbusier, photo: Jean-Philippe Simard

国立新美術館では開館15周年を記念して、国際的にも大きな注目を集めてきた「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン、1936年生)の東京では初めてとなる大規模な回顧展を開催する。

《関係項ー鏡の道》 2021年 石、ステンレス 作家蔵
展示風景:「李禹煥 レクイエム」展、アリスカン、アルル、フランス、2021年
© Claire Dorn, Courtesy Lee Ufan and Lisson Gallery

東洋と西洋のさまざまな思想や文学を貪欲に吸収した李は、1960年代から現代美術に関心を深め、60年代後半に入って本格的に制作を開始した。視覚の不確かさを乗り越えようとした李は、自然や人工の素材を節制の姿勢で組み合わせ提示する「もの派」と呼ばれる動向を牽引した。また、すべては相互関係のもとにあるという世界観を、視覚芸術だけでなく、著述においても展開した。

李の作品は、芸術をイメージや主題、意味の世界から解放し、ものともの、ものと人との関係を問いかける。それは、世界のすべてが共時的に存在し、相互に関連しあっていることの証なのだ。奇しくも私たちは、新型コロナウィルスの脅威に晒され、人間中心主義の世界観に変更を迫られている。李の思想と実践は、未曾有の危機を脱するための啓示に満ちた導きでもある。

《線より》 1977年 岩絵具、膠/カンヴァス 
182 × 227 cm 東京国立近代美術館

《点より》 1977年 岩絵具、膠/カンヴァス 
182 × 227 cm 東京国立近代美術館

《風と共に》 1990年 
油彩/カンヴァス 291 × 218 cm 東京国立近代美術館

本展では、「もの派」にいたる前の視覚の問題を問う初期作品から、彫刻の概念を変えた<関係項>シリーズ、そして、静謐なリズムを奏でる精神性の高い絵画など、代表作が一堂に会す。また、李の創造の軌跡をたどる過去の作品とともに、新たな境地を示す新作も出品される予定だ。

李禹煥、フランス、アルル、アリスカンにて、2021年 
© StudioLeeUfan, photo: Claire Dorn

【infomation】

展覧会名:国立新美術館開館15周年記念 李禹煥

会場:国立新美術館 企画展示室1E

住所:〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2

会期:2022年8月10日(水)~11月7日(月)

開館時間:10:00-18:00

※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで

休館日:火曜日

料金:一般1,700円大学生1,200円高校生800円

中学生以下は入場無料。

障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料。

10月8日(土)~10日(月・祝)は高校生無料観覧日(学生証の提示が必要)

チケット取扱い:国立新美術館(8月10日から販売、開館日のみ)、オンラインチケット(7月27日10時から販売)、チケットぴあ(7月27日10時から販売)

会期中に国立新美術館で開催中の他の企画展および公募展のチケット、またはサントリー美術館および森美術館(あとろ割対象)で開催中の展覧会チケット(半券可)を国立新美術館チケット売場(中央インフォメーション横)で提示された方は、本展覧会チケットを100円割引。

国立美術館キャンパスメンバーズ加盟の大学等の学生・教職員は本展覧会を学生1,000円、教職員1,500円で観覧可能。国立新美術館チケット売場(中央インフォメーション横)で販売される。

URL:https://leeufan.exhibit.jp/

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