OUR ART IN
OUR TIME

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  • 余の光/Light of My World

  • 旧銀鈴ビル

  • 2021.10.08 - 2021.11.07

太陽が力を取り戻し、光がよみがえる日に生まれたとされるイエス・キリストは、人はそれぞれがこの世界にとって役に立つ、かけがえのない存在であるという意味をこめて「あなたがたは地の塩、世の光である」と言った。

 

ほかに代わるもののない人間たちが、お互いの優れた点を活かしあい、明るく照らし合って生きていくこと。ただ時に人間は、直接用をなさないことにも熱中し、命を削って世界と対峙しながら、輝かしい光を放つことがある。そのような人々のことをアーティストと呼ぶことができるのかもしれない。

「余の光/Light of My World」展示風景 撮影:前谷開

「余の光/Light of My World」展示風景 撮影:前谷開

ヒラ・ナビ《All That Perishes at the Edge of Land 》2019年

この「余の光/Light of My World」と題した展覧会には、様々な地域で活動する19人の現代美術アーティストたちの絵画、あるいは平面(映像)作品が、京都府の福知山駅前にある、かつてパチンコ屋だった旧銀鈴ビルの1階と2階に集う。

 

 

小笠原 盛久《ギターを弾く男》2019年

人と世界のあいだにまるでテーブルのように位置しながら、持ち運びができ、どこかで保管することもできるこれらの作品は、根源として失われてしまう光や影、なにかの存在や痕跡を写(映)したものだ。

 

かつてそうしたイメージには、教会の壁画や絵画のように、聖書の物語を伝えるという明確な役割が与えられてきた。

作り手はこうした目的を達成することと引き換えに対価を得て生活しつつも、誰も見たことのない、考えたことのない描き方を試したりと、自分から独立し半永久的に生き続ける作品に対して、圧倒的な時間を注いできた。

 

 

後藤 拓朗《米沢の家》2021年

「余の光/Light of My World」展示風景 撮影:前谷開

その軌跡は「我」や「個」という、「余」の証となって時空間を超え、作品の真正面に立つ人の網膜をいつでも照らし出す。今を生きるアーティストたちの作品も同様に、未来に向けて煌めき続け、誰かの光の定点となるのである。

この展覧会は、様々な「余の光」が集い、複数の出来事や記憶が折り重なった、教会のような空間になるだろう。

村上 美樹《あなたの目を通して故郷を見る》2021年- 撮影:前谷開

【information】

展覧会名:余の光/Light of My World

※本展は、京都府内6エリアを舞台に開催する「日本博京都府域展開アートフェスティバル ALTERNATIVE KYOTO もうひとつの京都」の一つです。

会場:旧銀鈴ビル

住所:京都府福知山市駅前町3

会期:2021年10月8日[金]〜11月7日[日]
※会期中の金土日祝のみ、ただし11月4日(木・平日)は特別に開場

開館時間:10:00-17:00(16:30 最終受付)

入場料:無料

参加アーティスト:藤倉 麻子、後藤 拓朗、本田 大起、堀内 悠希、石黒 健一、木村 舜、小宮 太郎、テヴィタ・ラトゥ、前谷 開、村上 美樹、ヒラ・ナビ、小笠原 盛久、小笠原 周、タニエラ・ペテロ、リアル・リザルディ、坂本 森海、嶋 春香、若林 亮、吉岡 千尋

 

URLhttps://www.yamanakasuplex.com/news/light-of-my-world

 

 

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