OUR ART IN
OUR TIME

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  • 第16回 「shiseido art egg」

  • 資生堂ギャラリー

  • 2023.1.24 - 2023.5.21

shiseido art egg(シセイドウアートエッグ)は、2006年にスタートした公募プログラムで、瑞々しい新進アーティストによる「新しい美の発見と創造」を応援するものだ。入選者は資生堂ギャラリーで開催される通常の企画展と同様に、担当キュレーターと話し合いを重ね、ともに展覧会を作り上げる。

岡ともみ「岡山市柳町 1‐8‐19」
2018 ミクストメディア
インスタレーション
撮影:野口羊

第16回目となる本年度は、全国各地より260件の応募があった。今回も資生堂ギャラリーの空間を活かした独創的なプランが多く提案され、選考の結果、独自の視点から今日の世界の新しい価値観や美意識を表現する3名、岡 ともみ(おか ともみ)、YU SORA(ゆ そら)、佐藤 壮馬(さとう そうま)が入選となった。

岡ともみ「サカサゴト」
2022 古時計、映像
インスタレーション

岡ともみ

岡ともみは、個人の大切な思い出や消えかかっている風習など、見過ごされがちな小さな物語を封入した装置を作り、記憶を空間に立ち上げることを試みている。本展覧会では、自身の祖父の葬儀での経験から、死者が出た際に日常の様々な動作を逆に行う「サカサゴト」という風習に着目した。インスタレーションを通じて、日本各地に残る風習を紐解き、形骸化しつある葬送の形や死との向き合い方について再考していく。

YU SORA 「帰るところ」
2020 布、糸、紙、プラスチック等
インスタレーション

YU SORA
撮影:加藤甫

YU SORA は、白い布と黒い糸を使った刺繍の平面作品や、家具やカーテンなど実物大の立体作品を組み合わせたインスタレーションで些細な日常に向き合う作品を展開している。パンデミックや戦争、災害が続き、何気なく暮らす日常は儚く簡単に崩れてしまいがちだ。本展でギャラリー空間に生活の舞台である部屋を創る。鑑賞者はこの舞台で自身の日常を重ね、その尊さを感じながら日常に思いを巡らすことだろう。

YU SORA 「帰るところ」
2020 ミクストメディア
インスタレーション
撮影:加藤甫

佐藤 壮馬

佐藤壮馬は時空間における身体と心の問題を主題に、表象の背景にある記憶や慣習について考察している。複製技術を用いてアーカイブされたものを制作に取り入れるなど、モノや空間が持つ時間の流れや、それらとの関係性を表現することを試みてきた。本展では、一昨年大雨により倒れた岐阜県の神明神社の大杉を 3Dスキャンで複製し構成する新作を中心に、科学と信仰の時空のズレや交わるところと私たちの心の在り方を探る。

佐藤 壮馬「Of Flowers」
2022 ミクストメディア
インスタレーション サイズ可変
Kyoto Steam 2022@京都市京セラ美術館
撮影:麥生田兵吾

佐藤 壮馬「あなたはどこでもないところから眺めみる」
2019 映像 音 インスタレーション
第23回 文化庁メディア芸術祭 アート部門 審査委
員会推薦作品

入選者の個展を2023年1月24日(火)~5月21日(日)にかけて、それぞれ開催する。時代が抱える不安や困難な問題にも真摯に向き合い、生み出される作品は見るものに新たな気づきをもたらすことだろう。

【information】
展覧会名:第16回 shiseido art egg
会場:資生堂ギャラリー
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
会期:岡 ともみ展 2023年1月24日(火)~2月26日(日)
YU SORA 展 2023年3月7日(火)~4月9日(日)
佐藤 壮馬展 2023年4月18日(火)~5月21日(日)
開館時間:平日 11:00~19:00 日・祝 11:00~18:00
休館日:毎週月曜休(月曜日が祝祭日にあたる場合も休館)
料金:入場無料
URL:www.shiseidogroup.jp/gallery/ (資生堂ギャラリー)
www.shiseidogroup.jp/gallery/artegg/ (shiseido art egg )
https://twitter.com/ShiseidoGallery (資生堂ギャラリー Twitter)

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