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12
2024
EXHIBITION
INFO
生誕100年 特撮美術監督
井上泰幸展
東京都現代美術館 企画展示室(地下2階)
2022.3.19 - 2022.6.19
東京都現代美術館は、日本の映像史に重要な位置を占める「特撮(特殊撮影の略称)」領域に大きな足跡を遺した特撮美術監督、井上泰幸の個展を開催する。
2022年に生誕100年を迎える井上泰幸(1922-2012)は、特撮のパイオニアである円谷英二(1901-1970)のもと、「ゴジラ」(1954)から特撮美術スタッフの一員としてそのキャリアを本格的にスタートした。
福岡・岩田屋周辺ミニチュアセットのメイキング写真、「空の大怪獣ラドン」(1956)より
© TOHO CO., LTD.
福岡・岩田屋周辺ロケハンスケッチ、「空の大怪獣ラドン」(1956)より © TOHO CO., LTD.
ゴジラ対クモンガ イメージボード、「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」(1967)より
© TOHO CO., LTD.
以降、デザイナー/特撮美術監督として、特撮映画のみならず日本映画・TV史において重要な作品を数多く手がけ、映像文化を支えた稀有な作り手だ。
この展覧会では、井上の遺したスケッチ、デザイン画、絵コンテをはじめ、記録写真や資料、撮影で使用したミニチュアやプロップ、当時を再現したミニチュアセットなどの展示を通して、その功績と日本の特撮映像史を俯瞰し、次世代に向けて創造的なインスピレーションを喚起することを目指す。
そしてひとりの作家・作り手としての井上とその作品に焦点をあてる。
海岸のゴジラ イメージボード、「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」(1967)より
© TOHO CO., LTD.
月面基地 イメージボード、「怪獣総進撃」(1968)より © TOHO CO., LTD.
井上は福岡県古賀市に生まれ、第2次世界大戦従軍から負傷して戻り、紆余曲折を経て日本大学芸術学部に籍を置いた。
バウハウスに学んだ山脇巌に師事し、東宝で円谷監督のクリエーションを実装するという劇的な人生を送り、東宝では渡辺明に続く二代目の特撮美術監督として、重要な役割を果たしている。
また、東宝から独立後にアルファ企画を設立し、国際的にも高く評価された多くの作品群を支えた。
万能潜水艦アルファ号 デザイン画、「緯度0大作戦」(1969)より © TOHO CO., LTD.
ヘドラ デザイン画、「ゴジラ対ヘドラ」(1971)より © TOHO CO., LTD.
この展覧会は、ご遺族をはじめ特撮研究所、アニメ特撮アーカイブ機構の企画協力を得て、井上とゆかりある関連機関と連携し、庵野秀明(「シン・ゴジラ」)や樋口真嗣(「シン・ウルトラマン」)ら、現在最前線で活躍するクリエーターに多大な影響を与えた井上作品の魅力を探る。
井上泰幸 アルファ企画にて、1994年 撮影:斎藤純二
【information】
展覧会名:生誕 100年 特撮美術監督 井上泰幸展
会場:東京都現代美術館 企画展示室(地下2階)
住所:〒135-0022 東京都江東区三好4丁目1−1
会期:2022年3月19日(土)-6月19日(日)
開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(3月21日は開館)、3月22日
料金:一般1,700円 / 大学生・専門学校生・65歳以上1,200円 / 中高生600円 / 小学生以下無料
※ 本展チケットで、「MOTコレクション」もご覧いただけます。
※ 小学生以下のお客様は保護者の同伴が必要です。
※ 身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳持参者とその付き添いの方(2名まで)は無料です。
URL:https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/yasuyuki-inoue/