OUR ART IN
OUR TIME

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  • 猪熊弦一郎展 いのくまさんとニューヨーク散歩

  • 丸⻲市猪熊弦一郎現代美術館

  • 2021.6.19 - 2021.9.05

ニューヨークの猪熊弦一郎、写真提供 文藝春秋

猪熊弦一郎(1902-93)は、1950年代半ばから約20年間ニューヨークで活動した。 第二次世界大戦後のニューヨークは活気にあふれ、世界中から多様なアーティストが集まって、パリに代わる芸術の拠点となっていた。1955年、猪熊は戦前に暮らしたパリへ向かう予定で日本を発つが、途中立ち寄ったニューヨークにすっかり魅了され、パリ行きをとりやめてこの街に居を構えた。

 

世界有数の美術館やギャラリーで名画や最先端の美術を鑑賞し、高層ビルや斬新な建築物を眺め、パレードや路上ライブを楽しみ、路地裏の落書きを夢中で撮影するなど、猪熊はニュー ヨーク暮らしを堪能する。

環境の変化は作画にも影響を与え、渡米後、猪熊の表現は具象から抽象へと様変わりした。そして、ウィラードギャラリーの所属作家として個展10回開催するなど精力的に新作を発表し続けた。

 

本展覧会では猪熊のニューヨークでの画業を作品や資料によってその時代背景を含めて紹介する。猪熊弦一郎が見ていたニューヨークの街を散歩するように展覧会を楽しめるだろう。

展覧会を「編集」する

 

本展では、「編集⻑」として、これまで数々の雑誌や書籍を編集、執筆してきた編集者の岡本仁氏を、「副編集⻑」として、⻑年ニューヨークに暮らし、展覧会のキュレーションや執筆等で欧米の近現代の芸術文化を日本に伝えてきた河内タカ氏を迎え、展覧会を「編集」した。

 

猪熊のニューヨーク時代の画業と当時のニューヨーク文化が、両氏が選んだ猪熊作品と資料によって、雑誌をめくるように楽しくテンポ良く紹介される。また、カタログのかわりに、両氏編集、執筆による32ページのタブロイド紙を発行する。

猪熊弦一郎《The City (Green No.4)》1968年Ⓒ公益財団法人ミモカ美術振興財団

猪熊弦一郎《題名不明》1960年Ⓒ公益財団法人ミモカ美術振興財団

猪熊弦一郎《タクシー》「小説新潮」表紙絵1960年5月号Ⓒ公益財団法人ミモカ美術振興財団

猪熊弦一郎が撮影したニューヨークの映像を初公開

 

猪熊が8ミリフィルムで撮影したニューヨークの映像を6本、初公開する。館が所蔵する猪熊由来の8ミリフィルムは約140本あり、その多くがニューヨークで撮影されたものだ。

 

画家の目が捉えた1950年代から60年代にかけてのニューヨークの様子を、貴重なカラー映像で観ることができる。なお、これらの8ミリフィルムは、2018、19年度の改修工事による⻑期休館の際に調査とデジタル化を行い、今回の公開に至った。

《我家の裏庭》1958年、撮影:猪熊弦一郎Ⓒ公益財団法人ミモカ美術振興財団

《アトリエの窓》1962年、撮影:猪熊弦一郎Ⓒ公益財団法人ミモカ美術振興財団

猪熊弦一郎が所蔵していた大量のダイレクトメールを初公開

 

ニューヨークで暮らすあいだ、さまざまなギャラリーから送られてきた展覧会の案内状やポスターを、猪熊は大量に保管していた。

 

当時のニューヨークのアートシーンが凝集されたこれらのダイレクトメールを、ギャラリーごとに束にして展示する。猪熊がニューヨークで日々刺激を受けていた最先端のアートを物量的に体感できる。

 

 


《セントパトリックデー》1959年、撮影:猪熊弦一郎Ⓒ公益財団法人ミモカ美術振興財団

※画像無断転載禁止

 

 

猪熊弦一郎(いのくま げんいちろう)

1902年香川県高松市生まれ。東京美術学校で藤島武二に師事。画家として、戦前はパリ、戦後は東京、ニューヨーク、ハワイと国内外で活動する。1991年故郷に丸⻲市猪熊弦一郎現代美術 館が開館。1993年逝去、90歳。

phot by:shintaro miyawaki

phot by:shintaro miyawaki

phot by:shintaro miyawaki

phot by:shintaro miyawaki

【information】
展覧会名
:猪熊弦一郎展 いのくまさんとニューヨーク散歩
FEELINʼ GROOVY! : Walk Around New York with Genichiro Inokuma

会期:2021 年 6 月 19 日(土)〜9 月 5 日(日)
会場:丸⻲市猪熊弦一郎現代美術館

開館時間:10:00〜18:00(入館は 17:30 まで)

休館日:月曜日(8月9日は開館)、8月10日

入館料:一般 950 円(760 円)、大学生 650 円(520 円) 常設展の観覧料含む

高校生以下または 18 歳未満・丸⻲市在住の 65 歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方とその介護者 1 名は無料※( )内は前売り及び 20 名以上の団体料金

同時開催 常設展「猪熊弦一郎展 関心を追って」
一般 300 円(240 円)、大学生 200 円(160 円)※企画展の観覧料は別途

URL:https://www.mimoca.org/ja/exhibitions/2021/06/19/2261/

 

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