近代工芸の巨匠として知られるバーナード・リーチ、河井寛次郎、濱田庄司〔以上陶芸〕、芹沢銈介〔染色〕、棟方志功〔版画〕。

2回目の改修記念名品展となる本展では、日本民藝館創設者の柳宗悦（1889－1961）と深い親交を結んだ彼らの作品と、初期民藝運動に関わった富本憲吉〔陶芸〕や黒田辰秋〔木漆工芸〕の作品を加え、近代工芸史上に大きな足跡を刻んだ巨匠たちの作品を展示する。

当館のコレクションは古い時代の工芸品が中心だが、柳はそこから美の法則を汲み取り、新しい作品を生み出す礎とすべき、と説いてる。

作家たちはまさにそれに応えるべく、優れた実用工芸を生み出し、当館コレクションのもう一つの主軸となった。1936年の開館時の展覧会が「新作工芸展」で、メイン会場の大展示室に彼らの作品が展観されたことがそれを象徴している。

開館85周年となる本年、当館の大展示室は1982年の改築工事以来約40年ぶりに、創設時に近い空間へと生まれ変わった。

大展示室を中心とした展示室2階では、大正時代から1945年までの巨匠たちの作品を展観し、民藝運動が胎動し成熟した時代を振り返る。

展示室1階では、それぞれの作風を確立させた戦後の作品を展示して生涯の仕事を辿り、さらには濱田・富本・芹沢・黒田に続き重要無形文化財保持者（人間国宝）に認定された金城次郎〔琉球陶器〕、島岡達三〔縄文象嵌〕、平良敏子〔芭蕉布〕、宮平初子〔首里の織物〕ら、後の時代を引き継いだ作家たちの作品も合わせて紹介する。

民藝運動の本拠地・日本民藝館という独特な展示空間で、巨匠たちの作品を堪能してほしい。

【information】

展覧会名:日本民藝館改修記念 名品展II
会期：2021/7/6〜9/23

開館時間：10:00－17:00（入館は16:30まで）　月曜休館（祝日の場合は開館し､ 翌日休館）

入館料：一般 1,200円　大高生 700円　中小生 200円

西館公開日：（旧柳宗悦邸）・会期中の第2水曜､ 第2土曜､ 第3水曜､第3土曜（開館時間10:00－16:30､ 入館は16:00まで）※変更が生じる場合がございます

アクセス：〒153－0041　東京都目黒区駒場4－3－33　℡.03－3467－4527　京王井の頭線駒場東大前駅西口より徒歩7分

URL（https://mingeikan.or.jp/special/ex202107/）

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