弘前れんが倉庫美術館は、4月16日〜8月28日まで、フランス・パリと日本を拠点に国際的に活躍する作曲家／アーティストである池田亮司の個展を開催する。

池田亮司（1966-）は、テクノロジーを駆使し、光や音を用いて鑑賞者の感覚を揺さぶる物入型の作品を数多く発表してきた。

この展覧会では、2009年以来となる国内美術館での大規模な展覧会として、新作を含む近年の池田の活動を展覧する。

2000年以降データを主題に表現を模索し続けてきた池田は、とりわけDNA情報や素粒子、宇宙といった化学領域に関するデータに関心を持ち、自らの作品に取り入れてきた。

そこでは、データを通した世界の新たな認識の方法が示されている。

例えば、「data-verse」シリーズでは、NASAをはじめ多くの科学機関の公開データを収集し、加工、変換など様々な操作を経て構成した作品が、高解像度の映像として展示室内に投影される。

視覚と聴覚で体感する作品は、普段は目に見えないがゆえに鑑賞者を意識されない膨大なデータの世界へと引き込む鑑賞体験を生み出していく。

今回の展示では、高さ15mの吹き抜けの大空間にプロジェクションを行うほか、各展示室の映像や音響が時に結びつきながら、煉瓦倉庫を改修した同館ならではの建築空間と作品とが共鳴・共振する。

約100年前に酒造工場として建造され美術館へと生まれ変わった弘前れんが倉庫美術館の空間の持つ可能性を拡張し、創造性を喚起する作品の数々を体感できる機会となるだろう。

【information】

展覧会名：池田亮司展

場所：弘前れんが倉庫美術館

住所：〒036-8188 青森県弘前市吉野町２−１

会期：2022年4月16日〜8月28日

開館時間：9:00〜17:00（入館は閉館の30分前まで）

休館日：火曜日（ただし4月26日、5月3日、8月2日は開館）

料金：一般 1300円、大学生・専門学校生 1000円

URL：https://www.hirosaki-moca.jp/exhibitions/ryoji-ikeda/

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