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12
2024
EXHIBITION
INFO
村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力 ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平
GYRE GALLERY
2021.8.20 - 2021.10.17
『コンビニ人間』(2016)で芥川賞を受賞した村田沙耶香と現代美術作家とのダイアローグ(対話)によって、「村田沙耶香の世界観_〝正常〟の構造と暴力性」を浮かび上がらせる。
『コンビニ人間』では、完璧なマニュアルによってコンビニエンスストアで働いているときだけ「世界の正常な部品」になったと安心することができる主人公の日常を、そして遂に「自分はコンビニ店員という動物なのだ」と言わしめる。
tower 2008
ボールペン、印刷物と写真の切り抜きをコラージュ、紙
73x51cm
Copyright Teppei Kaneuji. Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo
Photo:新井卓
また村田の小説作品『消滅世界』(2015)では、物語の舞台が、人工授精で子どもを産むことが当たり前になった世界。セックスは世界からなくなりつつあり、さらに実験都市・千葉では、「家族」ではなく「楽園システム」で人類が繁殖していた。
そして『生命式』(2019)では、主人公によって呟かれた「正常は発狂の一種」という言葉が読者の心に強く響いた。
本展覧会は、アーティストのデヴィッド・シュリグリー(イギリス)、そして「コンビニ人間」の書籍のカバーに作品提供した国内外で活躍中のアーティスト金氏徹平を迎えて、村田沙耶香の独特な言語世界と共振させていく。
David Shrigley, 'Untitled', 2020. Acrylic on paper, 76 x 56cm (30 x 22in). Framed: 82 x 62cm
(32 1/4 x 24 1/2in).
Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo/ Stephen Friedman Gallery,London.
Copyright David Shrigley.
Photo : Todd-White Art Photograph
David Shrigley, 'Untitled', 2020. Acrylic on paper, 76 x 56cm (30 x 22in). Framed: 82 x 62cm
(32 1/4 x 24 1/2in).
Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo/ Stephen Friedman Gallery,London.
Copyright David Shrigley.
Photo : Todd-White Art Photograph
David Shrigley, 'Untitled', 2020. Acrylic on paper, 76 x 56cm (30 x 22in). Framed: 82 x 62cm
(32 1/4 x 24 1/2in).
Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo/ Stephen Friedman Gallery,London.
Copyright David Shrigley.
Photo : Todd-White Art Photograph
David Shrigley, 'Untitled', 2020. Acrylic on paper, 76 x 56cm (30 x 22in). Framed: 82 x 62cm
(32 1/4 x 24 1/2in).
Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo/ Stephen Friedman Gallery,London.
Copyright David Shrigley.
Photo : Todd-White Art Photograph
展示風景
シュリグリーは、日常の場面を軽妙に描写したドローイングをはじめ、アニメーション、立体、写真などを制作。多様な手法によって作品制作を行っており、国際的に高い評価を得ている。
2013年に『ターナー賞』にノミネートされたほか、ロンドン・トラファルガー広場のパブリックアートプロジェクト『第4の台座』に、「立てた親指」をかたどった約7メートルのブロンズ彫刻『リアリー・グッド』が選出され話題を集めた。
Ghost Ship in a Storm 2009
プラスチック製品 石膏
サイズ可変
Copyright Teppei Kaneuji. Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo
Photo:eric
Splash and Flakes( Skeleton/2017 ) #1,
2017, Plastic, steel, and wooden objects, skeleton models,
92 x 32 x 30 cm
courtesy Eslite Gallery
Copyright Teppei Kaneuji.
Splash and Flakes( Skeleton/2017 ) #2,
2017, Plastic, steel, and wooden objects, skeleton models,
43 x 17 x 17 cm
courtesy Eslite Gallery
Copyright Teppei Kaneuji.
C田VA(小林 丈人 髙田 光)アドバルーン 2021
エントランス吹き向け
一方、金氏徹平は、フィギュアや雑貨、あるいは日用品など、日常的なイメージを持つオブジェクトをコラージュした立体作品やインスタレーションなどで知られている。
2011年以降は舞台美術も手がけており、「金氏徹平:溶け出す都市、空白の森」(横浜美術館、2009)、「Towering Something」(ユーレンス現代美術センター、北京、2013)、「金氏徹平のメルカトル・メンブレン」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川、2016)など開催され、平成24年度京都市芸術新人賞を受賞。
村田沙耶香
untitled
1995年ー1997年
学生時代の作品
村田沙耶香
untitled
1995年ー1997年
学生時代の作品
本展覧会では、現代社会における未来観、つまり「ユートピア」と「ディストピア」とは何かを問いかけ、さらに村田沙耶香の小説の中で言及されている「正常」に潜む社会的暴力性や抑圧を浮かび上がらせていく。
村田沙耶香
untitled
1998年
学生時代の作品
【information】
展覧会名:村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力 ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平
会場:GYRE GALLERY / GYRE 3F 東京都渋谷区神宮前5-10-1
会期:2020年8月20日(金) – 10月17日(日)
休館日 : 8月23日(月)
開館時間:11:00‐20:00
入場料:無料
URL:https://gyre-omotesando.com/artandgallery/sayaka-murata/